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認知症の中核症状に関する理解を深めましょう─記憶記銘障害 [認知症]

朝日新聞アピタル「ひょっとして認知症-PartⅡ」第6回『認知症の中核症状に関する理解を深めましょう─記憶記銘障害』(2012年12月17日公開)
 順次、以上5領域の症状について解説していきましょう。
 まず最初は記銘記憶障害です。物忘れには、良性健忘(老化による物忘れ)と悪性健忘(認知症による物忘れ)があります。両者はいったいどのように違うのでしょうか? 端的に言えば、部分的な物忘れか、全般的な物忘れかという違いです。
 例えば、旅行に行ってきたとします。1~2か所の訪問場所を思い出せないのが「老化による物忘れ」で、旅行に行ったことすら忘れてしまうのが「認知症による物忘れ」ということになります。
 両者の違いを以下にまとめます。

良性健忘(老化による物忘れ)
 電話の要件を忘れる
 昨晩、何を食べたか思い出せない
 物をしまった場所を忘れる
 忘れっぽくなったという自覚があり、メモなどの対策をとる
 ヒントを与えられると思い出せる
 時間や場所などの見当がつく

悪性健忘(認知症による物忘れ)
 電話があったことさえ忘れる
 食事をしたこと自体を忘れる
 物を整理したこと自体を忘れる
 物忘れの自覚に欠けることが多く、また、メモをつけても活用できない
 ヒントを与えられても思い出せない
 時間や場所などの見当がつかない
 新しい出来事を記憶できない

 見当識(けんとうしき)障害とは、人や周囲の状況、時間、場所など自分自身が置かれている状況などが正しく認識できない状態です。
 ところで、「物忘れ」って誰にでもありますよね。私も30歳を過ぎた頃から、よく知っている人の名前が出てこないという症状が増えてきました。若干、普通の人よりも早く症状が出現しているようです。おそらく毎晩大量に飲むアルコールが影響しているのだろうと察していますがなかなかやめられません。意志が弱いのでしょうね。

Facebookコメント
認知機能障害と認知症の違い:
 「認知機能とは、意欲、注意、再認(recognition)、行為、記憶、情動、言語、判断、実行など、モジュール構造をなすさまざまな並列的能力の集合体を指す用語であり、それらはすべて、一次的には大脳、特に大脳皮質によって営まれている機能である。大脳基底核や、視床、あるいは小脳なども認知機能に深く関与してはいるが、認知機能において主役を務めるのは、なんといっても大脳皮質である。…(中略)…注意しなくてはならないのは、大脳皮質の機能障害というものは、必ずしも大脳皮質の一次性器質病変の存在を意味するものではないということである。また、認知機能障害というものは、必ずしもデメンチア(dementia:認知症)を意味するものではないということも、重要なポイントである。
 デメンチアといわれる病態は、単に認知機能障害があるというだけのことではなく、先にあげた認知機能を形成するさまざまなモジュールの能力の全般的な障害によって、それまで果たすことができていた社会的な役割を果たすことができなくなった状態のことである。
 たとえば、右半球の大きな脳梗塞によって、顕著な左半側空間無視という認知機能障害を生じても、通常それだけでデメンチアに陥ることはない。また、左大脳半球梗塞によって重度のウェルニッケ失語を生じた場合、重度の認知機能障害があるということはできるが、それだけでデメンチアが生じるわけではない。
 デメンチア患者では、しばしば健忘症がその臨床像の中心となることが多い。健忘症もまた明らかな認知機能障害ではあるが、健忘症だけではデメンチアとはいわない。単純ヘルペス脳炎後遺症において、数分前の出来事はまったく覚えていないというようなきわめて高度の健忘を生じた患者においても、知識に基づく判断はまったく正常であり、高度な計算問題や、幾何学の問題を容易に解いてしまうようなことはまれではない。」(シリーズ総編集/辻 省次 専門編集/河村 満 著/岩田 誠:アクチュアル脳・神経疾患の臨床─認知症・神経心理学的アプローチ 中山書店, 東京, 2012, pp2-7)【一部改変】
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