So-net無料ブログ作成
検索選択

糖尿病性認知症 [認知症]

糖尿病と認知症
https://www.facebook.com/atsushi.kasama.9/posts/595552310614452 
 生活習慣病の中でも,糖尿病とADとの関連がもっとも注目されており,基礎的ならびに臨床的な研究成果が蓄積されつつある。一般に,糖尿病は,動脈硬化や脳梗塞などの血管病変に加えて,糖毒性や酸化ストレス,AGE(advanced glycation end-product)などによる代謝性病変,さらに高インスリン血症,インスリン抵抗性,インスリンシグナル伝達の障害がADの病理過程を促進するメカニズムとして推定されている。
 高齢者では,これらの循環障害,代謝異常,変性過程が混在し,いわゆる“合わせ技”として認知症の発症を早めているものと推察される。その中でも,糖代謝異常が認知症の発症に深く関与している病型があり,われわれはこれを“糖尿病性認知症”と呼んでいる。
 本症は有意な血管性病変を認めることは少なく,臨床的にはADと診断されていることが多いが,ADの特徴的な脳画像所見,すなわち海馬の萎縮や頭頂側頭葉の血流低下を呈することも少ない。臨床的にはやや高齢,糖尿病のコントロールが不良,近時記憶障害よりも注意・集中力の障害が目立ち,進行はやや緩やか,という特徴をもつ(図)。また,アミロイドPETは陰性のことが多く,タウPETでは軽度の集積がみられることから,糖毒性と関連した“タウオパチー+非特異的神経細胞障害”が背景病理として推察され,われわれは臨床診断のためのガイドラインを提唱している(表)。
 2型糖尿病を伴う認知症のうち,約10%程度が本症に相当するものと考えられる。
 …(中略)…

健康寿命の延伸に向けて
 生活習慣病関連認知症のうち究極の臨床病型が糖尿病性認知症であり,糖尿病の適切な治療や管理が,認知症の改善や進行抑制,さらには発症予防にもつながる可能性が高い。最近,英国を含む海外からの報告によると,この20年間で認知症患者は約24%減少しているという。この背景には教育歴の向上や血管性病変の減少,さらには血管性危険因子や生活習慣の改善が寄与しているらしい。したがって,糖尿病を含む生活習慣病の観点から認知症の病態解明や治療法の開発,さらには予防まで可能となり,生活習慣病対策がより現実的なアプローチとして期待される。デイサービスの有効活用が認知症の進行抑制にもつながることから,生活習慣からの対応は健康寿命の延伸につながるものと期待される。
 【羽生春夫:認知症. 成人病と生活習慣病 Vol.46 521-525 2016】
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。